Cinema 4Dのグレードの選び方・建築・プロダクト編

今回のグレード選びは、建築・プロダクト系について考えていきます。こちらについては、映像系より選択肢が増えてきます。ほとんどの場合は、Studioまでは不要だと思います。多くの場合は、Visualizeを選択される方も多いと思います。

ただ、建築やプロダクトの場合、CADソフトとの連携やIESやフィジカルスカイのサポートなどが選択条件になってきますので、まずはVisualize以上のグレード使える機能を見てみましょう。

Visualizeにしかない機能で重要なもの

フィジカルスカイ/IESライト: フィジカルスカイは、緯度経度、日時を元に太陽の位置や空をシミュレートできる機能です。建築の外構パースなどで便利な機能です。IESライトは、配光データを元にライティングできるので、これも建築ではよく使われます。これらの機能が使いたいとなるとVisualizeを選ぶ必要があります。

バリエーションシェーダ: バリエーションシェーダは、ポリゴンやオブジェクト単位でマテリアルの色やテクスチャを変えられる機能です。これを使うと樹木の葉っぱ1枚1枚の色を微妙に変えたり、点景の車のボディの色を1つのマテリアルで車ごとにランダムするといった使い方ができます。

IGESのインポート: IGESファイルのインポート機能があります。ただ、IGESは方言も多いため、うまく変換できないことも多いので、objなどで持ってくることをお勧めします。

Sketchupのインポート: Sketchupファイルは建築の点景などが大量のダウンロードできます。こうしたファイルを使得るようになるという点で非常に便利です。

Sketch and Toon: テクニカルイラストレーションや手描き風レンダリングができる機能になります。フォトリアルなものしか作成しない場合は不要だと思います。

建築用芝生: 芝生や毛の長いカーペットなどがレンダリングできます。

カメラキャリブレータ: 写真からカメラの画角や撮影位置を割り出して、シーンに反映させることができる機能です。写真と建物と合成したい場合に非常に便利です。

BroadcastとVisualizeにある機能

フィジカルレンダー: BroadcastかVisualizeにあるこの機能は、磨りガラスやマットな金属などのレンダリング効率的に行えるのスピードが速くなります。Primeは標準レンダラーしかないため、その恩恵がありません。

Team Render: BroadcastもVisualizeも3台のコンピュータでネットワークレンダリングが行えます。Primeはネットワークレンダリングは行えません。ネットワークレンダリングができると、レンダリング作業は別マシンで自分はモデリングやライティング、シーン構築を継続して行えるので、効率よく仕事が行えるメリットがあります。

カメラクレーン・カメラモーフ: カメラクレーンは、クレーンカメラをシミュレーションする機能で、カメラモーフは複数のカメラを繋いでアニメーションにできる機能です。複数のアングルを決めて、その間を自動補間してアニメーションしてくれるので、自分でカメラを動かすよりも簡単にアニメーションができるので、ウォークスルーがより簡単に作成できます。

CADソフトとの連携

AchiCAD、Allplan、Vectorworksとの連携

この3つのCADソフトは直接Cinema 4D形式のファイルを書き出せるので、基本的にはどのグレードでも開くことができます。ただ、これらのCADはフィジカルスカイやIESをサポートしているため、その機能が使われているとBroadcastやPrimeでは再現できませんので注意が必要です。

マテリアルの設定やライティングをある程度CAD側でしたい方はVisualizeを選んでいただき、マテリアルやライティングはCinema 4Dでゼロから行うという方は、PrimeやBroadcastという選択肢もあると思います。V-RayやCorona Renderといったサードパーティのレンダラーでレンダリングを行うつもりであれば、BroadcastやPrimeという選択もあります。実際そのようなユーザーの方もいます。

AutoCADとの連携

AutoCADであればDWGかFBXをお試しください。フィジカルスカイやSketch and Toonが不要であれば、BroadcastかPrimeでもいいでしょう。

プロダクト系CADとの連携

プロダクト系のCADとの連携の場合は、可能ならCAD側でポリゴン形式のファイルに書き出すことをお勧めします。OBJやVRML、STLあたりであれば、比較的綺麗にCinema 4Dに持ってくることができます。対応していない場合は、Okino PolyTransなどのファイル変換ツールを使います。また、Rhinocerosをお持ちの場合は、Rhino.ioというプラグインを使えば、Cinema 4DとRhinoファイルを直接インポートできます。

ファイルをインポートしてマテリアル設定とレンダリングという用途であれば、Primeでも十分使用できます。より高度な表現を求める場合は、サードパーティのレンダラーを使うという方法もあります。

Broadcastという選択

建築・プロダクトの仕事で重要な機能としては、フィジカルレンダーとTeam Renderが大きいです。そういう意味では、Broadcastという選択もあります。BroadcastはVisualizeよりも安く、MoGraphという強力なオブジェクト配列の機能があります。山に樹木をランダムに置いたり、道路に街灯を等間隔に配置なども簡単にできます。

ただ、Visualizeでそうしたことがしたいという場合は、Laubwerk SurfaceSPREADというプラグインを使うとそうした配列が行えますので、Visualizeの機能とMoGraphのような機能が使いたいという場合は便利です。

アップグレードパスの注意点

購入したグレードから、グレードアップをする場合は注意が必要です。Primeからであればグレードアップ可能ですが、BroadcastからVisualizeやVisualizeからBroadcastへのアップグレードができません。Visualizeを購入した後にMoGraphの機能が欲しい場合は、Studioにアップグレードするしかありませんので、慎重にお選びください。